【開催報告】11/6 第1回こども支援部会(令和元年度)

3年間のテーマは「地域」

 こども支援部会では、この3年間「地域」をテーマとして部会をすすめてまいりました。
一昨年は「地域とのつながりをつくろう」をテーマに、主任児童委員さんに「地域」とは何かということを教えていただき、地域訓練会の取り組みを紹介しました。昨年は「地域資源を知ろう」ということで、各地域の情報を出し合い、マップづくりを行いました。

こどもたちが暮らしやすい街をどう育むか

 そして今年度は、3年間の総括として「こどもたちが暮らしやすい街をどう育むか」をテーマとして設定しました。地域こそ変わることが大切と、雑談形式で相互理解をすすめる取り組み「ぽこぺん」の活動を行っている主任児童委員の西田清美さんのお話は、関わり方がわからない人たちにとっての大きなヒントになると思いました。「地域とのつながりが重要」と、福祉に関わる人は必ず聞くフレーズですが、当事者の思いを「身近に感じること」が地域の人にできる第一歩になるのではないかと教えていただきました。また長く成人の支援をしてきた経験から、「自律した大人に向けて」療育を行っている放課後等デイサービス事業所「横浜らんぽ」の浮貝由美子さんのお話も大切な切り口だと感じました。目の前にいるこどもが大人になったときの生活をイメージした療育の在り方は、事業に関わる一員として今何ができるのかということを改めて考えることができました。

 当日は、学校、児童通所事業所をはじめ、ケアプラザ、主任児童委員、計画相談事業所等と、地域でこどもたちと関わっている方々、51機関、75名のご参加をいただき、お話を聞いた感想や質問を付箋に貼ってグループワークを行いました。
 大人になってから、「地域で暮らす」「地域とつながる」「地域を知る」ことには大きなハードルがあります。サービスが増え、こどもの頃から分かれて過ごす生活が当たり前になっている状況の中、こどもたちに関わる私たち自身が、その子が大人になったときにどういう生活をするのかをイメージし、その子が当たり前に地域で暮らせる社会を目指して活動することが重要なことと考えています。

 障害が特別なことではなく、周囲のちょっとした理解で、地域で暮らしやすく感じられることは本来は誰にとっても必要なことではないかと今回の全体会であらためて感じました。
 現在、こどもを取り巻く環境は大きな変化のときを迎えています。この時代に、私たちが目の前にいるこどもとどう向き合うか、地域は決して遠い存在ではないことを、これからもご一緒に皆さまと考えていかれたらと思います。